今夏35度以上の猛暑日数が過去最高を記録するなど、厳しい暑さが続いた日本列島。都道府県の県庁所在地の8月の最高気温を調べてみると、最も低かったのは34・0度の那覇市だったことが分かった。また那覇の同月の最高気温の平均は31・4度で、札幌や宮崎に続いて3番目に低かった。まるで沖縄が“避暑地”のようだ。(社会部・垣花きらら)

 亜熱帯の那覇の最高気温が、全国の県庁所在地で最も低いのはなぜか。気象予報士の寺田サキさんは、理由を二つほど説明する。

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 一つは、海に囲まれた沖縄は海風の影響を受けやすいから。陸で温度が上昇しても海風で空気が流され、内陸に熱がこもりにくいという。もう一つは、「ヒートアイランド現象」の影響を受けにくいから。沖縄は本土の都市部と比べて大きなビルが少ないため、風の通り道ができ、極端な気温上昇はないという。

 また、寺田さんは「台風6号の影響も大きかった」と見る。台風6号は長期間にわたって沖縄に影響をもたらしたため、那覇の8月の日照時間は平年と比べて181・9時間と約24パーセント少なかった。「加えて、台風が通った後は一時的に海水温も低くなることから、平均最高気温も低かった」と分析した。

 昨年、東京から沖縄に移住した須藤桜子さん(32)は「東京にいると焦げ付くような暑さ。沖縄の方が過ごしやすかった」と話した。