那覇文化芸術劇場なはーと初の歌舞伎公演となる「松竹大歌舞伎」が24日午後2時から、同劇場である。演目は忠臣蔵外伝物の「玩辞楼(がんじろう)十二曲の内 土屋主税(ちから)」と「汐汲(しおくみ)」。41年ぶりに沖縄公演に出演する中村鴈治郎(がんじろう)さんは「初心者でも楽しめる演目になっている。ぜひ歌舞伎の様式美を見に来てほしい」と来場を呼びかけた。
「玩辞楼十二曲」は、上方歌舞伎の名跡である中村鴈治郎家のお家芸。忠臣蔵のサイドストーリーである「土屋主税」は、赤穂浪士の敵である吉良上野介の隣に住む。浪士たちの討ち入りを願う土屋を中心に登場人物らの心情を巧みな俳諧を用いながら描き、討ち入りの場面では「雪」が降る。中村さんは「物理的なこともあり沖縄での歌舞伎公演は多くはないが、これをきっかけに増えていければ」と期待を寄せた。
SS席は既に完売で、一般前売りS席5千円、A席3千円。全席指定。24歳以下は全席半額。問い合わせはなはーと、電話098(861)7810。(学芸部・屋良朝輝)