[ルポ 沖縄大麻市場](4)

 「合法大麻取り扱い中」。那覇市の繁華街では、こんな看板を掲げた店が目に付く。

 ネオンで照らされた店内には、電子たばこ用の液体(リキッド)やグミ、体に塗るオイルなど、さまざまな「合法大麻」製品が並ぶ。通行人らが吸い込まれるように入店していた。

 店の売り上げは多い日で40万円ほど。購入者は若年層が多く、リピーターもいる。中国や台湾からの観光客にも人気で、1回で10万円ほど購入する人もいるという。

 こうした店は「CBD(カンナビジオール)ショップ」と呼ばれる。大麻草の成熟した茎や種子のみから抽出・製造されたCBD製品は、幻覚成分がなく、リラックス効果があるとされる。大麻取締法上の「大麻」には該当しない。

 しかしCBD製品と一緒に、大麻に含まれる有害で違法なTHC(テトラヒドロカンナビノール)と呼ばれる成分をわずかに変えて脱法状態にした製品が販売されることがある。いわゆる「危険ドラッグ」だ。...