あしなが学生募金事務局の沖縄ブロックマネージャーを務める親川成(じょう)さん(20)は、自身もあしなが育英会の奨学金を利用して琉球大学に通う。「貧困から抜け出すには教育が大切。苦しい中でも、進学という夢をみんな平等に持ってほしい」と支援の広がりを願う。

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 高校2年の1月に父親をがんで亡くした。コロナ禍で面会もままならない時期。病気が進んでいることも知らず、突然の別れだった。

 思春期で父親に反発したこともあったが、葬式に多くの人が参列してくれたのを見て「本当にたくさんの人に愛されていたんだ」と誇らしさが込み上げた。

 父を亡くした喪失感と、経済的な不安。大学進学に迷いもあったが、高校の教員からあしなが奨学金を紹介され、「手助けしてくれる人がいる」と受験を決意した。

 現在は奨学金と、塾講師のアルバイト料で学業に励む。目標は建築士。「奨学金のおかげで進学できた。今度は後輩たちを支えたい」と力を込めた。 (社会部・垣花きらら)