【広島市で比嘉桃乃】平和への願いを込めて被爆者や広島大学の学生と職員、留学生らが制作したオブジェが完成した。原爆投下から72年たった6日、広島大学の東千田キャンパスで除幕式が開かれ、国連の中満泉事務次長と越智光夫広島大学長が幕を取り除き、披露した。

元安川や似島から採取した砂利を埋め込んだ「平和と自由の鳩」のオブジェ=6日、広島市の広島大学東千田キャンパス

平和を祈念するオブジェを制作した嘉陽礼文さん(前列右から3人目)ら

元安川や似島から採取した砂利を埋め込んだ「平和と自由の鳩」のオブジェ=6日、広島市の広島大学東千田キャンパス 平和を祈念するオブジェを制作した嘉陽礼文さん(前列右から3人目)ら

 同大研究員の嘉陽礼文さん(39)=浦添市出身=が中心となって、二つのオブジェを制作。「平和と自由の鳩(はと)」と題したオブジェは平和の象徴のハトを模し、土台には原爆ドーム前を流れる元安川や、多くの負傷者が運び込まれた似島(にのしま)で採取した砂利を埋め込んだ。

 原爆の爆風で吹き飛ばされた瓦などの収集を続ける嘉陽さんは年々、被爆体験者が減っている状況を危惧する。「オブジェを残すことで、戦争を知らない子どもたちに歴史を伝えることができる」と意義を語った。

 オブジェの一つは原爆養護ホーム「舟入むつみ園」に寄贈。もう一つは広島大学東広島キャンパスで展示される。