事業者の皆さま! 私たち中小企業診断士に相談なさったことはありますか?

 ご存じの通り、私たち診断士は事業者の皆さまの経営課題に対して助言や指導を行い、事業の成功に向けてお手伝いをさせていただいています。

 今回は、診断士が問題解決へアプローチする方法について、分かりやすくご説明しましょう。まず、中小企業診断士が採用するアプローチ方法には、大まかに言って「コンテンツ型」と「プロセス型」の二つがあります。

 コンテンツ型アプローチは、特定の業種や分野に精通した診断士が、例えば飲食店の集客の具体策など、課題に対する解決策を提案するもので、そのためには、業種や業務の深い知識と経験が鍵となります。

 一方、プロセス型アプローチは、問題解決のフレームワーク(枠組み)や手順を熟知した診断士が企業と協力して問題を分析し、洞察力や応用力をもって課題の抽出や打ち手の検討を進めていきます。

 現在の経済状況は、消費者の嗜好(しこう)の変化に始まり、原料高騰、人手不足など、単なる景気の循環だけで説明できない数々の環境変化に直面しています。

 そのため、事業者が過去の経験だけに基づいて問題を発見することはおろか、原因やその答えを見つけることも難しくなっています。

 このような複雑な時代においては、コンテンツ型とプロセス型のアプローチを適宜組み合わせて、適切な助言と指導を行うことが重要です。

 某家庭用雑貨製造業の事例ですが、売り上げが伸びないのは商品の品ぞろえが少ないからだと考えがちだったのですが、診断士の指導により最近の顧客ニーズを分析し、既存商品の新たな用途を提案したところ、その商品の売り上げが伸びました。

 私たち診断士は、日頃の業務を通じて、さまざまなビジネスの課題に接しています。きっとあなたの悩みにも何らかのヒントを与えられるかもしれません。どうぞお気軽にご相談ください。(県中小企業診断士協会会長)

 次回は友利真由美氏(エレファントライフ代表)です。