自宅で実施すべき訪問看護をグループの事業所内でまとめて済ませ、多額の診療報酬を不正に得ていた疑いが浮上した訪問看護ステーション「キララ」(中城村)。事情がよく分からないままサービスを受けさせられていた元利用者は「弱者の利用だ」と憤る。(編集委員・阿部岳、社会部・比嘉海人)

 元利用者の一人は、キララとグループ関係にある「一般社団法人みらい」の就労継続支援事業所B型を利用していた。理事長から直接、「お金をあげるから協力して」と持ちかけられ、主治医を受診して訪問看護を受けるのに必要な指示書を出してもらったという。

 サービスを受けたのは全てみらいの事業所内で、自宅には一度も来てもらえなかった。「障がい者を守るはずの会社が、障がい者を利用してもうけていたのは許せない」と語った。

 別の元利用者も、職員に頼まれて精神科医を受診し、訪問看護が必要だという指示書を書いてもらった。「手続きは簡単だった」と振り返る。

 訪問看護といっても、血圧や体温を測って雑談する程度。訪問看護は30分以上が標準と定められているが、わずか5分で終わることも多かったという。

 「やる意味はないが、当時は断る理由もないと思っていた。今考えると大きな不正に加担していたことになる」と語り、「怖くなってきた」と漏らした。