ずっちーずの(左から)ずっちー、リリカ、せな=1月13日、那覇市内
ずっちーずの(左から)ずっちー、リリカ、せな=1月13日、那覇市内

 西原高校時代の同級生で結成した3人組ガールズバンド「ずっちーず」。“しっとりとした疾走感”とも形容できるロックサウンドを武器に、10代ながら、3月には東京・下北沢でツアーも控えるなど、県内外問わず精力的に活動を行う。メンバーはGu.Voリリカ、Baずっちー、Drせな。3人のこれまでやこれから、その横顔に迫る。(フリーライター・長濱良起)

ステージに立つずっちーず=2023年3月、那覇市の桜坂セントラル(ずっちーず提供)
ステージに立つずっちーず=2023年3月、那覇市の桜坂セントラル(ずっちーず提供)

-バンド結成の経緯を教えてください。

リリカ 「私は小学校1年生の時からピアノをしていました。中学校1年でアコギを買って趣味程度に弾くようになり、高校生になってから軽音楽部に入りました。歌うのがもともと好きで、カラオケはめっちゃ行ってました」

ギターボーカル・リリカ
ギターボーカル・リリカ

せな 「私は高校生の頃に放課後が暇で、何かしないとなぁと思っていて。写真部に入っていたんですけど、イベント前しか活動がなかったんです。先に軽音楽部で活動していたずっちーに、登校中に軽音部に入ろうと誘われたのが音楽を始めたきっかけです。部活動にちゃんと参加していたリリカやずっちーとバンドを組むことになり、その流れでドラムになりました」

ドラムス・せな
ドラムス・せな

-スリーピースバンドになったのは、たまたま3人だったから?

リリカ 「もともとスリーピースバンドが大好きで。『メンバーが3人しかいないのにこんなにすごい音を出すんだ』って思います。ギターボーカルだと『なんでこのギターフレーズを弾きながら歌えるんだろう』とか。もうスリーピースでやることしか考えられないです。キーボードの音が欲しくなったりする時もあるにはあるんですけど、スリーピースの音が好きなんです」

一口メモ:女性ボーカルのスリーピースバンド
 女性ボーカルのバンドはスリーピース(3人編成)の割合が比較的高い。全国的には2000年代初頭に「GO!GO!7188」が人気を博し、当時は高校生や大学生の女子バンドがみんなこぞってコピーするという現象が起きた。それから程なくして「チャットモンチー」「SHISHAMO」などが「スリーピースガールズバンド」カルチャーの基礎をつくり上げ、近年は「Hump Back」や「Conton Candy」などがヒットを飛ばす。沖縄でも「オモイトランス」や「SHOCKING桃色」などがその名を広げている。

-曲作りはどうやって進めていますか?

リリカ 「ずっちーと私がそれぞれ作詞作曲して、編曲は私がやっています。ドラムは口でニュアンスを伝えて、ベースは実際にギターやキーボードを弾いてみせて、アイデアを伝えています。転調が好きで、どの曲も最後にほぼ(全体が半音上がる)転調をします。転調がないと『決まらないわ~』って感じです」

ずっちー 「映画やドラマを見て、心を動かされた時に曲作りに向かうことが多いです。映画『タイタニック』を見て作ったのが、ライブで毎回やっている『不確か』です。タイタニックの世界から1カ月以上も抜け出せなくなりました。主人公のジャックがそこにいたことを、ヒロインのローズしか証明できない不確かさが…。ヤバい、なんか泣きそうになってきました」

ベース・ずっちー
ベース・ずっちー

-影響を受けているバンドはありますか?

せな 「3人とも(スリーピースオルタナティブバンドの)『羊文学』がずっと好き。車内では全員、羊文学の曲を流しています」

-ずっちーずの曲は、コード(和音)の雰囲気やコーラスワークなど、透明感あるサウンドが特徴的ですね。

リリカ 「曲作りでは、アドナインスコード(ドミソの場合だと、そこからさらにレを足した和音)を使いがちです(笑)。どれも似たような曲になるのを避けたいので、その癖から抜け出そうと必死です。『リリーライリー』という曲は、ずっちーずの中でも珍しく明るい曲で、意識して(その曲調で)作りました」

-抑揚があるエモーショナルなリリカさんのボーカルスタイルはどのあたりにルーツがありますか?

リリカ 「『あたらよ』というバンドが好きで、あたらよの曲ばっかり歌っていたら、そのボーカルの歌い方っぽくなっていました。風邪をひいて、高校2年で声変わりしてハスキーボイスになりました」

軽音楽部に所属していた高校生時代のずっちーず=2021年、沖縄県西原町・西原高校(ずっちーず提供)
軽音楽部に所属していた高校生時代のずっちーず=2021年、沖縄県西原町・西原高校(ずっちーず提供)

-ライブ中に意識していることはありますか?

せな 「練習中からアイコンタクトを意識しています。私はそんなに緊張するタイプではないんですけど、リリカが緊張している時はこっちを見る余裕がないので。そんな時はもう、どうしようもないです(笑)」

-今後の目標を教えてください。

ずっちー 「ツアーで日本一周したいです。北海道まで音を届けに行きたいです」

せな 「レコーディングしてサブスクに載せたいです。SNSでバズれたら」

リリカ 「今年は、特にSNSに力を入れたいと思っています」

「ずっちーず」公式Instagram