沖縄県宜野湾市大山の国道58号で、路上にあおむけの状態で横たわっていた女性をタクシーがひいた死亡事故。だが事故前に女性と一緒にいた男が女性を路上に置き去りにした可能性が浮上し、事態は急展開している。

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 事故発生当初から、県警は現場の状況や目撃証言などを鑑み、女性が誤って路上寝をした可能性は低いとみていた。女性が事件に巻き込まれた可能性も視野に国道58号を数時間通行止めにして調べた他、近くのパイプライン通りや路地裏まで入念に鑑識して事件の痕跡を探した。アパート住民の帰宅を待ち、一件ずつ聞き込みもして回った。

■防犯カメラに男女の姿

 関係者によると、近くの防犯カメラには男や死亡した女性とよく似た2人が一緒に歩いている姿も映り込んでいたという。県警は男を早期に探し出し、事情を聴くなどして慎重に調べを進めたとみられる。

■社交街近くでタクシーを拾う

 複数の関係者によると事故の前、女性は男と同市普天間の社交街近くでタクシーを拾って大謝名方面に向かった。途中、男は酩酊(めいてい)していた女性だけを降ろすよう運転手に求めた。運転手は一緒に降車するよう説得し、最終的に男はそれに応じたという。2人は大山のパイプライン通りでタクシーを降り、その後しばらくして女性が事故に遭ったという。

■国道58号に人形を置き検分

 事故から1週間後の3日未明、県警は発生と同じ時間帯に実況見分を実施した。58号を約4時間、数百メートルにわたって規制し、赤い上着を着せた女性役の人形を道に置いて調べた。南向け車線の事故現場近くには雑木林が広がっていて、夜間はひときわ暗くなる。照射するタクシーのライトが消えると、人形はアスファルトに溶け込むようにほとんど見えなくなった。

 捜査員らはタクシーを数十メートルごとに当時の走路にならって移動させ、運転席から女性をどの程度認識できるかを調べた。那覇地検幹部も駆け付け、タクシーの後ろから人形の方を見て確認したり、捜査員と話したりする場面もあった。