2015年に実施された沖縄県教育委員会の教員採用試験を巡り、安慶田光男前副知事から特定の受験者を合格させるよう働き掛けを受けたと証言した諸見里明前教育長に対し、安慶田氏が名誉毀損(きそん)の疑いで刑事告訴した問題で、那覇地検は23日、諸見里氏を不起訴処分(嫌疑不十分)とした。

沖縄県庁

 諸見里氏は「沖縄の教育を守らなければという思いで真実を話した。支援してくれている多くの人々のためにも、主張が認められてよかった」と語った。安慶田氏側の代理人弁護士は「特にコメントすることはない」と話した。

 安慶田氏の疑惑は1月に沖縄タイムスの報道で発覚。その後行われた県教委の調査に対し、諸見里氏は「受験番号などのメモを渡された」などと安慶田氏の介入を認める文書を提出した。安慶田氏は疑惑を否定したまま副知事を辞任する一方、諸見里氏を刑事告訴した。

 疑惑を巡っては、諸見里氏以外の当時の幹部も介入を認める証言をし、県教委は「働き掛けがあったと考えざるを得ない」と結論付けている。