大弦小弦

[大弦小弦]シュノーケルで潜ると、足が届くかどうかの浅瀬に緑の海草が…

2017年8月24日 12:00

 シュノーケルで潜ると、足が届くかどうかの浅瀬に緑の海草が日差しを受けて照らし出され、幅15センチほどの食み跡が数メートルに渡って続いていた。人けのない夕方から早朝にかけてやってくるジュゴンの息遣いが、聞こえてくるようだった

▼名護市の東海岸には、手つかずの自然が残る。新基地建設の工事停止を求める米ジュゴン訴訟の控訴審は地裁判決を破棄し、ジュゴンの保護措置が審理される見通しだ。今回の判決は、新基地建設が強行される中、ジュゴン保護措置の有効性を政治的な立場と関係なく問うもので評価できる

▼絶滅危惧種で世界の北限に生息する沖縄のジュゴン。本島北部を中心に生息する3頭のうち今のところ、嘉陽沖などで目撃される個体は健在だが、古宇利島から伊計島沖を行き来していた若い1頭は、生息が2年以上確認されていない

▼回遊ルートにあたる辺野古海域の餌場が、「新基地建設工事の影響で近寄れなくなっていることが原因」と環境団体は指摘している

▼ジュゴンが新基地建設の反対運動のシンボルになったため、容認派からは「普天間飛行場周辺の住民の命と、ジュゴンはどちらが大事か」という二者択一的な議論もあった

▼何にも代え難い人命と多様な生態系を象徴するジュゴンの価値を比べること自体が、沖縄に背負わされた不条理だ。(知念清張)

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