猫超かわいい~。という話ではありません。人間が抱える「孤独」という深い深い闇に切り込んだ、重厚感あふれる上質な物語であり、実話なのであります。

「ボブという名の猫 幸せのハイタッチ」の一場面

 主人公ジェームズは路上生活者。家族に見放され、孤独と飢えを薬でごまかす自称ストリートミュージシャン。ある日、彼の更生を願う医師の恩情で住む場所をあてがわれた。そこへ迷いこんだのが猫のボブ。そばを離れようとしないボブを世話し、その身を案じることで、ジェームズは少しずつ世間とつながり始め、やがて猫を帯同するストリートミュージシャンとして人気が出始める。ボブとの出会いが孤独から解放し、やがて強い絆で結ばれていく。

 誰にでもボブがいるワケじゃない。でも、必要としてくれる誰かを大切にしたい。その人が私のボブ。神よ、まずは我に出会いを与えたまえ。(桜坂劇場・下地久美子)

 ◇桜坂劇場であす26日から上映予定