沖縄県豊見城市立上田小学校5年の本田いち花さんと母親の静江さん(43)が、9日の「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」出席など親子記者として、被害実態や被ばく者の思いを取材した。学ぶにつれて核兵器の恐ろしさを理解し、親子は知ることの大切さについて深く考えた。

長崎市で原爆被害について取材した親子記者の本田いち花さん(右)と静江さん。手にするのは参加者作成の新聞=14日、豊見城市上田

 本田さん親子は、市が加入する「日本非核宣言自治体協議会」の親子記者事業に、全国の他の17組と参加。長崎原爆資料館を見学したほか、長崎原爆病院名誉院長の朝長万左男さん(74)にインタビューし、「おやこ記者新聞」掲載の記事にまとめた。

 式典では、被ばく者代表であいさつをした深堀好敏さんの「核兵器と人類は共存できない」とし、高い技術を持っていてもリスクは残るという発言が心に残った。朝長さんへの取材では「世界には1万発以上の核兵器があり、その9割をアメリカとロシアが保有」との説明をメモ帳に書いた。

 いち花さんは「たった一発の原子爆弾が、広い範囲の建物を壊す力があって怖いと思った」と感想。記事作成では「取材相手の話をまとめるのが難しかった。文章がうまくつながっているかな、と気になった」と話す。

 原爆の熱戦で溶けたガラス瓶や影の形が残った服を、物珍しそうに見ていたいち花さん。しかし、説明を聞くうちに被害の恐ろしさを理解し、戦争遺物への目線が変わったことに静江さんは気付いた。

 親子記者参加のきっかけは、「○○の次男」など平和の礎に刻まれた名前のない戦没者、そして原爆について、いち花さんが関心を持ったことから。静江さんは「知らないと伝えることができない。学ぶことは大切で、いち花もいろいろなことを考える子に育ってほしい」と話した。

 親子記者事業には、石垣市立新川小6年の山田太智君、母親の和歌奈さん(48)も参加した。