【クリッシー悦子通信員】6月初めにシカゴ市で開かれた日本祭りで沖縄の獅子舞が披露された。ふさふさの赤毛の獅子が音楽に合わせてダイナミックに踊り、跳ね、おどけて子供たちと戯れた演舞は、この日の出し物の中でも異彩を放ち、観客を沸かせた。

シカゴ日本祭りで披露された沖縄の獅子舞

 この「唐獅子」の道具一式はシカゴ県人会の50周年を記念して沖縄の舞踊グループ唐獅子動(シーサードウ)が贈ったもの。同グループは読谷村在住で創作舞踊指導者の与那覇慶子さんが率いる。

 与那覇さんは娘の茜さんの結婚、出産を機に2011年からシカゴを行き来するうちに県人会と交流を深めた。「アメリカで3世、4世を交えたウチナーンチュが沖縄の伝統文化を継承しようと頑張っている姿」に感銘し、県人会の郁子ニコラス副会長らの要望に応えて「舞用、唐獅子一対」の贈呈を計画した。

 14年10月には資金造成のためのチャリティー公演を行ったほか、郁子さんの知人らの資金面での支援もあった。いとこの屋良朝康さん(読谷村在)が面を、与那覇さんが胴を作り、唐獅子は無事完成し引き渡された。

 昨年5月の同県人会50周年記念式典では、与那覇さんが県人会会員らに舞を指導、故郷の唐獅子と新しいシカゴの唐獅子のコラボレーションを演じて盛り上げた。

 この「舞用、唐獅子一対」は現在、県人会の会員宅に保管され、沖縄関係のイベントに登場する。

 今回の日本祭りで獅子舞を演出した聖マタイ・ルーテル日本語幼稚園教諭の八巻希さんは「沖縄でもなかなか手に入らない獅子がシカゴにきたことに感激」という。与那覇さんから指導を受け、同幼稚園卒園生の父親の門野敏明さんとレオナード・エプリ園長に指導して獅子舞が実現した。

 与那覇さんは「唐獅子が活用されてうれしい。3千人余りの協力があって実現した。唐獅子を通して世界中と沖縄の文化交流を図るのが私の夢」と語った。