職場の近くに、パパイア炒めを出す食堂がある。しゃきっとした食感と爽やかな後味が心地よく、時折無性に食べたくなる

▼青パパイアは子どもの頃、自宅の庭にあった。沖縄に自生し身近だったパパイアも都市化が進み、住宅地で見ることは少なくなったように思う

▼戦前から食され、沖縄の風土に合ったゴーヤーやフーチバー、オオタニワタリなど28品目を県は「島野菜」に選定。レシピコンテストを開くなど消費拡大を呼び掛けている

▼強い紫外線を浴びて育つ島野菜は、細胞の老化を防ぐ抗酸化作用が強くビタミンなど健康によい成分を持つものが多いという。クワンソウは睡眠改善に効果があり、眠れない時、茎葉を煎じてお茶にして飲まれた。自然と親しみ健康な生活を送ってきた先人の知恵に驚く

▼米軍統治下で輸入された缶詰加工肉に象徴されるように、戦後、食の欧米化が進行。沖縄はかつて平均寿命全国トップだったが女性3位、男性30位に転落した。一方で、ある年齢の人が、その後何年生きられるかを示す「平均余命」は、年齢が高くなるほど上位となり、75歳では男女ともにトップを守っている(いずれも国の調査)

▼古くから食事は「ヌチグスイ」といわれ、「医食同源」とされてきた。きょうは、語呂合わせで「野菜の日」。改めて、県産野菜の価値を見直したい。(知念清張)