沖縄空手

 誇り高く、名を守る カナダ「究道館支部長道場」【ミゲールの世界の沖縄空手事情】

2017年9月11日 22:00

 1959年ウルグアイモンテビデオ生まれのヘラルド・バルベス氏(58歳)は2010年から、カナダオンタリオ州のミシサガに住んでいる。沖縄小林流究道館の7段の腕前。

セミナーで指導するバルベス氏(左)=提供

カナダ・オンタリオ州ミシサガ

セミナーで指導するバルベス氏(左)=提供 カナダ・オンタリオ州ミシサガ

 8歳で柔道、11歳の時に空手を習い始めた。しかし同国で空手が紹介されたのは1964年で、「全く新しい、未知でエキゾチックなものでした」とバルベス氏は振り返る。

 本土系の松涛館や極真会系を修練したバルベス氏は、76年にアルゼンチン在住の宮里昌栄氏の弟子であった故ホルヘ・ブリンクマン氏と出会い、87年まで小林流志道館での稽古に励み、競技空手にも携わった。

 修業のためアルゼンチンを頻繁に訪れ、81年に初めて究道館創始者の比嘉佑直氏の実弟、南米で空手普及に大きな足跡を残した比嘉仁達氏と息子の比嘉ベニト、オスカル各氏の演武を見た。彼らの素早い動きと腰使いに魅了され、87年からオスカル氏に師事した。

 2000年に故郷を離れ、米国とスペインを経て8年前に、妻のマリエッラさんがエアーカナダに勤めていた関係でカナダに移住した。現在は体育教授をしながら小林流を指導している。カナダのほか、滞在した国々で副支部道場を開設し、年間4回ほど南米、ヨーロッパなどに出掛け、空手を教えている。

 本土系と沖縄空手が極めて盛んなカナダでの指導活動開始は簡単ではなかった。当初建築の仕事をしながら、この国の最初の弟子と公園で稽古した。厳しい冬に耐えられずある商店の地下に移り、稽古を続けた。後に弟子が増え、トロントの公民館で稽古会を持つことができた。そして今年、8年間の努力の結果として正式に道場を開設した。現在、100人余がバルベス氏の指導を受けている。

 南米人らしい明るい人物だが、空手を語り始めると顔は真剣そのものに変わる。「数より質を大切にしたい。究道館という名は誇り高く、守らなければならない」と語る。それには理由があった。

 1994年、比嘉佑直氏の84歳を祝うために沖縄を訪れたバルベス氏は、入院中だった比嘉氏と初めて顔を合わせ、「頑張って」との言葉を受けた。その言葉の贈り物を「究道館の空手を継承するべし」と解釈し、普及に全力で挑んでいる。

 2014年、那覇市壺屋にある究道館本部道場の直系組織「究道館究道無限会」の代表として究道館連合会の比嘉稔会長に認められ、ウルグアイ、カナダ、スペイン、チリ、米国、ドイツで弟子と共に、比嘉家の技と心を研究している。(ミゲール・ダルーズ 「沖縄空手通信」発行人)

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