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なぜ名護と書かない? 現場住民、オスプレイ事故報告に疑念

2017年9月12日 05:45

 防衛省が発表した米軍のオスプレイ事故調査報告書に、墜落事故現場の沖縄県名護市安部(あぶ)区の住民からは疑念の声が上がった。報告書では事故現場を「東村沖」と記し、「人や財産への被害がない」としており、住民らは「事実と違う」「海は元に戻らない」と不信感と憤りをあらわにした。

名護市安部の海岸に墜落したオスプレイ=2016年12月14日午前2時35分

オスプレイ墜落地点

名護市安部の海岸に墜落したオスプレイ=2016年12月14日午前2時35分 オスプレイ墜落地点

 安部区の区長は「一見すると元の暮らしが戻ったように見えるが、住民の不安は消えていない」と話す。事故から9カ月がたった現在でも、海中から機体の破片が見つかる。8月にも、約40センチのファイバー繊維のような部品を住民が見つけ防衛局に引き渡した。

 報告書で、現場を「東村南東沖」としたことや「日本の民間人や財産への被害がない」と断言したことに「海にはまだ機体の破片が残り、事故を思い出して怖がる高齢者もいる」と米軍の言い分に不信感を示す。

 事故当日、イザリ漁に行く予定だった同区の70代の女性は「北風が強く、困難な気象」だったとする説明に首をかしげた。

 普段は2メートル程度の風速でも、安全のため漁を取りやめるという。「当日は全く風がなく、海は静かだった。報告書は信用できるのか」といぶかしむ。

 事故以来、海に行くのを避けていたが、2カ月前久々に出向くと、魚やタコの数が減り岩場の位置も変わっていたという。「自然を壊しておきながら『被害はなかった』と言われると腹が立つ」と語気を強めた。

 浜辺の近くに住む男性(59)は、米軍が現場を「東村沖」としたことに「おかしいね。ここは名護だよ」と一蹴した。「あくまでも『墜落』と認めず、事故現場もごまかした書き方。米軍も防衛局も、住民のことなど考えていない証拠だ」とあきれた。

 「米軍の説明する事故原因がいまだに信じられない」。82歳の女性は「給油ホースがプロペラに接触したぐらいで墜落するなら、それはミスというより、機体の欠陥では」と指摘する。墜落事故後、上空を飛ぶ米軍機に対して過敏になった。「訓練が続く限り墜落事故はまたある」と言い切った。

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