沖縄県伊江村の山城義雄さん(97)は毎日3回、欠かさず村内の特別養護老人ホームに通う。入所している妻ミドリさん(98)との「デート」のためで、「おばぁの元気な姿を見ることが幸せ、生きがい」。おしどり夫婦ぶりは、周囲にも笑顔の輪を広げている。

「あーん」と食事の介助をする山城義雄さん(左)とミドリさん=16日、特別養護老人ホームいえしま

 目が不自由なミドリさんは義雄さんの介助を受け、デイサービスなどを利用しながら自宅で生活していたが約3カ月前、空きが出たホームに入所した。

 約70年連れ添う義雄さんはミドリさんが体調を崩して以来、炊事、洗濯、掃除と家事全てをこなしてきた。独りになった生活は「さみしい」という。

 まだ現役のサトウキビ農家。作業の合間、朝、昼、晩の食事時にホームを訪れては介助をする。義雄さんがスプーンで「あーん」すると、ミドリさんはその腕や手を握っておいしそうに食べる。

 いつも「おばぁ、また来るからね」と、鼻歌を歌いながら上機嫌でホームを後にする義雄さん。「毎日おばぁの元気な姿を見て私も元気をもらっている。これからもずっとそばにいたい。長生きしてほしい」と笑顔で語った。

 8人の子どものうちの一人娘、名護市の好美さん(69)は「ホームで清潔にしてもらっている母を見て、父は『美人になった』と喜んでいる。いつもラブラブで、デートしているみたい」。ホームの職員らも「本当に仲のいい、かわいらしい夫婦」と口をそろえた。(玉城瑞喜通信員)