片山広子は、柳原白蓮や九条武子と並ぶ、佐佐木信綱門下の女性歌人である。アイルランド文学の翻訳も残した。夫は大蔵省の役人。絵に描いたような上流夫人である。だが、彼女の名を有名にしたのは、「芥川龍之介の最後の恋人」というレッテルだった。 広子とその娘は、芥川のまな弟子、堀辰雄の「聖家族」のモデルである。