元ジュリ(遊女)で画家の故正子・ロビンズ・サマーズさんが生前に生涯をつづった著書「自由を求めて! 画家 正子・R・サマーズの生涯」の発売を記念したトークイベントが24日、那覇市のジュンク堂書店那覇店で開かれた。本を編集した原義和さんと監修・解説した宮城晴美さんが登壇し、約40人が熱心に聞き入った。

正子・R・サマーズさんの著書について話す原さん(左)と宮城さん=24日、那覇市牧志

 原さんは、遊郭に身売りされた正子さんの苦しい経験について「決して売った側の家族に責任はなく、娘を犠牲にしてよいとした社会や、性の売買を管理していた国家に責任がある」と訴えた。宮城さんは著書の内容を踏まえ、ジュリや遊郭・辻の歴史を説明し「当時のジュリや戦時中の慰安婦の実態を考察するとき、非常に参考になる」と、正子さんの証言の歴史的価値を強調した。

 イベントでは、原さんが制作した正子さんのドキュメンタリー番組も上映された。参加した照屋久美子さん(51)=宜野湾市=は「当事者も家族も話してこなかったジュリの経験について、数少ない貴重な証言だと感じた。勇気あるすてきな女性だと思う」と話した。