「心も体も大きく育つように」という願いを込めて名付けられたプロ野球ソフトバンクの東浜巨(なお)投手の今季の成長ぶりには、目を見張る。パ・リーグ優勝を決めた西武戦での好投など16勝を挙げ、県出身投手で初の最多勝に期待が懸かる

▼県出身で強烈な印象が残るのは阪神で活躍した仲田幸司投手。1992年にはオールスターゲーム、日米野球では日本代表にも選ばれた。右足を高く上げた独特のフォームで、大リーガー相手に力投する雄姿を甲子園球場で見て古里の誇りのようなものを感じた

▼仲田投手はこの年14勝を挙げ最多奪三振のタイトルを獲得。翌年から低迷し、大活躍したのは1年だけで「全盛期」は短かった

▼三振が醍(だい)醐(ご)味(み)の仲田投手に対し、東浜投手は、沖縄尚学高校時代から「10安打完封が理想」と独自の投手像を求めてきた

▼勝つことを最優先に、打たれても悪いなりに抑える投球センス。それに今季は自主トレから徹底的に体をいじめ抜いた筋力も加わり、球のキレが増した。安定したエースの風格も漂う

▼今は腰の張りを訴え、選手登録を外れているが、一日も早い完全復活を願う。同じうるま市出身のバンドHYの「ホワイトビーチ」の登場曲に送られ、クライマックスシリーズ、日本シリーズで活躍する姿が楽しみだ。(知念清張)