沖縄県北中城村喜舎場に住む安里祥徳さん(88)がこのほど、うるま市の田場公民館を訪れ、70年前のイモのお礼として10万円を寄付した。

イモのお礼として寄付を手渡す安里祥徳さん(左)と受け取る安慶名会長(中央)、右は屋比久さん=田場公民館 

 安里さんは終戦直後の1947年、田場の丘の上にあった沖縄外国語学校に入学。4人部屋の寄宿舎での生活。食べ盛りなのに食事の量が少なく、常に空腹を感じていた。お米はなくイモが常食で、空腹に耐えられず、田場の里に下りていって、「イモ2~3個を売ってください」と頼んだ。すると、「お金はいらない。学生さんも大変だね」とねぎらわれた。訪ねた10数軒のうちどの民家も無償で恵んでくれた。

 田場区の皆さんのご恩情には是非お礼をすべきだと長年思い続けてきたが、このたび、前原高校の同期生の昼食会がうるま市であったことから公民館に立ち寄った。

 公民館では安慶名敏雄自治会長や屋比久美代子元会長らと話がはずんだ。田場の丘には外国語学校のほか小学校教員養成の沖縄文教学校、農林高校もあり、戦後高等教育の発祥の地で、学生たちはランプのススで鼻が真っ黒になるほど勉強したなどの思い出話に花が咲いた。