南西地域産業活性化センター(NIAC、石嶺伝一郎会長)は23日、沖縄県内雇用情勢に関する研究結果を発表した。県内企業の従業員数のうち、不足している人員を示す欠員率は、2017年第2四半期(4~6月)は4・3%となり、復帰後過去最高となり、人手不足の状況を示した。好景気から完全失業率は低水準で推移するが、雇用者と働き手の要望が異なることで起こる構造的失業率は高止まり。企業は欠員がありながら、構造的失業から人手の確保に至っておらず、欠員率が高くなる要因となっている。NIACは、雇用のミスマッチ解消が人手不足の改善につながるとした。

(上)県内企業の欠員率の推移(下)県内の失業率の推移

 欠員率は、企業が不足とする人員数を従業員数で割った数。数値が高いほど、人手が足りない。従業員100人の企業で4人不足していれば、数値は4%となる。

 県内の欠員率は2009年の第3四半期以降、県経済の拡大に合わせて上昇しており、16年第3四半期には初めて4%を超え、その後も4期連続で伸びている。

 全国の欠員率も上昇傾向だが、NIACの金城毅上席研究員は「全国は少子高齢化による労働人口の減少で、働き手が減ったことが大きな要因。沖縄は逆で、経済拡大による企業の求人増が強く影響している」と分析した。

 好景気が続き、県内の完全失業率は低水準で推移している。完全失業率のうち、企業の求人数が少ないことが要因の需要不足失業率は17年第2四半期が0・01%で過去最低を記録。企業の求人増が、完全失業率の改善につながっている。

 一方、雇用のミスマッチなどが要因の構造的失業率は3・75%と高いまま。地域によって求人数にばらつきがあるほか、企業と求職者が求める職種や待遇が異なるなどのミスマッチがある。

 金城氏は「雇用のミスマッチを解消すれば、人手不足の改善にもつながる」と強調。「資格取得や技能向上の職業訓練の拡充、雇用者の資格・能力に見合った賃金・労働条件の確立などに継続的に取り組む必要がある」とした。