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なぜ謝罪する側が来ない? 沖縄ヘリ炎上で見えた米軍の論理

2017年10月26日 09:40
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  • ヘリ炎上事故で県は米四軍調整官を呼び出すも、応じていない
  • 人的被害がないことから、県庁で謝罪する必要はないとの判断か
  • 訓練は県民の命を脅かしている。その理解がないと再発は防げない

 沖縄県東村高江での米軍ヘリ炎上事故を受け、県が抗議のため在沖縄米軍トップのニコルソン四軍調整官(中将)を県庁に呼び出しているが、米軍側が応じない状態が続いている。米軍は「大きな被害が出た訳ではない」と難色を示しているという。県は「軍と民間の価値観の違いは理由にならない」として、県庁へ来て謝罪するよう、引き続き米側と調整を続けている。

(資料写真)在沖縄米軍トップのニコルソン四軍調整官

前外相の呼び出しにも応じず

 事故発生後、県は事故のたびに米軍施設へ抗議に行く従来の「慣例」を否定し、米軍へ謝罪に来るよう求めた。だが、米軍は拒否。前外相で自民党の岸田文雄政調会長の呼び出しにも応じなかった。

 昨年5月、米軍属の男が女性殺害事件で逮捕された際には、逮捕翌日にニコルソン氏とエレンライク在沖米総領事が県庁を訪れ「私に責任がある」と深々と頭を下げ、謝罪した。

 その違いを県関係者は「軍事上の過失と人道上の犯罪を分けて考えているのだろう」と解説する。米軍には「命を懸けて東アジアの安全保障を守っている」という自負があり、今回の事故でも人的被害が出ていないことから「出向いて謝罪する必要はない」との認識を持っているという。

被害ないことを感謝すべきだ

 振り返れば昨年12月、名護市安部沖にオスプレイが墜落した際もニコルソン氏は「県民に被害を与えなかったことは感謝されるべきだ」と開き直った。

 県幹部の一人は「住民は日頃から訓練による命の危険にさらされている。軍の論理をかざされても理解できない」と指摘。「実効性のある再発防止策のためにも、米軍に県民の価値観を理解させる必要がある」と述べ、米側に引き続き働き掛ける考えを示した。

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