住宅の耐震性を簡易診断する費用の一部を補助する事業を沖縄県が始めて2年目を迎える。初めて実施した2016年度は、45件が受診に至った。本年度は9月上旬から募集を開始、すでに35件の問い合わせがあり、12件の受診が決まっているという。県建築指導課の担当者は「診断をきっかけに改修や改築を検討してもらえれば」と広く受診を呼び掛けている。

道具を使い、劣化の有無を確認する建築士(NPO沖縄県建築設計サポートセンター提供)

 簡易診断の対象となる住宅は耐震基準を厳しくした1981年5月31日以前に着工された一戸建て住宅や長屋、共同住宅で、自己負担分は1万800円。応募期限は来年2月28日までだが、目標の50件に達したら受け付けを終了する。

 住宅・土地統計調査(2013年)によると、県内にある一戸建て、共同住宅のうち、1981年以前に建てられた住宅は約14万戸。そのうち、現行の耐震基準を満たしていないのは、推計で約8万戸とされている。

 16年度は50件の募集に対し、問い合わせが100件あった。担当者は「昨年4月に発生した熊本地震もあり、県民の防災意識も高まっていたのでは」と推測する。

 診断は県の技術講習を修了し、簡易診断技術者登録を受けた1・2級建築士が実施。外観やコンクリートなどの劣化状況を調べ、所有者に住宅の耐震性について説明する。16年度は診断した45件のうち「耐震性にやや疑問あり」とされたのは43件と全体の94%を占めた。

 診断の対象となる規模は3階建て・延べ床面積300平方メートル以下、構造は鉄筋コンクリートや補強コンクリートブロックまたは鉄骨造であることが条件。申し込み・問い合わせはNPO沖縄県建築設計サポートセンター、電話098(879)1020(平日午前9時~午後6時)。(政経部・比嘉桃乃)