共働き世帯の増加やライフスタイルの多様化などで、スーパーやコンビニなどで購入した調理済み食品を自宅で食べる「中食」市場が拡大している。中でもコンビニは気軽に買い物ができることから「中食」は主力商品。県内各社は沖縄限定商品を強化したり、家庭の雰囲気を演出したり需要喚起に力を入れる。特に夕食の時間帯は商機拡大のチャンスとみて、おかずの一品となる総菜商品を強化している。(政経部・下里潤)

ずらりと並んだ総菜に見入る買い物客=9日、那覇市内のコンビニエンスストア

 「中食」はレストランなどで食事をする「外食」と、自宅で素材から調理したものを食べる「内食」の中間的な位置付けで、総菜や弁当、冷凍食品などを買い、自宅で食べることを指す。家庭で簡単に食べられる気軽さや、外食に比べて経済的なことから人気を集めている。

 総合マーケティングの富士経済によると、2016年の国内の中食・総菜市場は前年比3・5%増の5兆8713億円。高齢者や単身、共働き世帯の増加を受け、20年には6兆2336億円まで拡大を見込む。

◆ローソン「価値観の多様化、ニーズ高く」

 ローソン沖縄は今春から中食関連の商品数を1・4倍に増やし、品ぞろえを強化した。サラダを充実させ、女性や肥満が気になる中高年などの取り込みを狙う。テレビCMを制作し、おにぎりやサンドイッチとのセット販売にも力を入れる。ボリュームたっぷりの沖縄限定弁当や、県内メーカーのしょうゆを使った沖縄風おでんも人気。関連商品の売り上げは昨年比で10%以上伸びた。

 沖縄は夕方から深夜まで来店する時間帯が長いのが特徴だ。朝などに比べて店内の滞在時間が長く、販売単価も高い傾向にあることから、今後、消費者アンケートを実施して客のニーズを分析。ターゲットを細分化し、さらなる収益増を目指す。

 同社の担当者は「仕事後に食事を作るよりも趣味や自分磨きに力を入れる人が増え、価値観が多様化している。観光客が総菜や弁当をホテルで食べることも増え、ニーズが高まっている」と分析する。

◆ファミマ「便利で愛される商品を」

 沖縄ファミリーマートは6月からレジ横のカウンターで販売するファストフード総菜売り場を「ファミ横商店街」と銘打ち、活気のある雰囲気を演出。沖縄はファストフードの売り上げが高く、中でも沖縄限定の骨付きフライドチキンなどが人気という。

 21日からは対象飲料とセット購入で総菜が割引になる企画「お母さん食堂」も実施。きんぴらごぼうやポテトサラダなど、夕食などで家庭の味が楽しめる総菜商品の販売に力を入れる。

 袋を開くと皿のようになる焼き鳥商品も販売予定で、自宅で皿を洗う手間を省ける手軽さをアピールする。中食関連商品の売り上げは前年上期比5%増で、中でも総菜類は20%以上伸びた。

 同社広報は「電子レンジを使うだけで、そのまま夕食のおかずになるような商品が好調だ。今後も便利で地元に愛される商品を充実させたい」と語った。