◆県外リスナーとのつながり、より強く

ラジオ沖縄・前川英之取締役の視点

―今秋のradiko参入のきっかけは。

ラジオ沖縄の前川英之取締役

 まずは「全国のリスナーに向けて」という部分が大きいですね。

 これまでもポッドキャストに力を入れていましたし、ラジオクラウドで配信もしていたので、元々県外在住のリスナーが多くいます。radikoが運用された当初から参入を要望する声を頂いていましたので、ずっと検討をしていましたが、この秋のタイミングで参加ということになりました。

 これまでのネット配信だと、音楽がかかっている部分などは権利の関係上、どうしても編集が必要でしたが、radikoだと放送されている内容をそのまま聴いてもらうことができます。加えてリアルタイムで投稿ができるようになり、一つのテーマに対して全国から生のネタが集まるのは利点ですよね。

 これまでも県外10都市以上で公開放送をしているので、局と県外リスナーの結び付きがあるんです。

 ラジオ沖縄はリスナー同士の結び付きがとても強くて、お互いのお店に行ったり、飲み会をしたり、家に泊めたりしているんです。県外リスナーは局にお土産を持って来てくれたりするので、それを見て「○○さん来てたの?」って分かったり(笑)radiko参入に対する要望は全国で一番あったんじゃないかと自負しています!

―ラジオ沖縄さんは、以前にも地上波以外の方法で全国向けに番組を届けていましたよね。

 「はいさい!ラジオ506」(1997年4月~2001年9月)という番組をCS放送で県外に流していました。

 radikoでの配信が始まってすぐに、当時その受信方法で聴いていた方から「またラジオ沖縄を聴くことができてうれしいです」というメールが届いた時には、本当に感動しましたね。ずっと待っていてくれたのかと思って。

―沖縄は、全国に比べてラジオが良い意味で異常とも言えるくらい聴かれていますよね。セットインユースは昼帯だと13%(平日午後2時、12歳~69歳男女)です。

 個人的には、民謡の存在が貢献していると感じています。

 ラジオから流れている民謡を、家で親や祖父母が聴いている環境があるので、習慣付いているのだと思います。職場でラジオが流れていたり、車文化なのでカーステレオで、ということもあるのでしょうけど。

―ライフスタイルの変化で、音楽はモバイルで聴く時代になりました。世代的に家にラジオ自体が無いという人も多いですよね。

 2001年まで放送していた「へのへのうしし」という、当時の中高生に人気の番組があったので、現在の30代は比較的まだラジオになじみがある層です。、20代以下のこれからの世代に聴いてもらうというのは、弊社だけではなくて業界全体の課題ですよね。radikoはこの世代のほとんどが持っているスマホで放送が聴けます。このツールが有るか無いかの差は大きいですよ。

―今回のradiko参入を迎えた秋改編で象徴的だと思ったのが、矢井田瞳さんの新番組がスタートしたことです。

 これはまさしくradikoのエリアフリーを意識した番組で、中央で活躍しているアーティストの番組を地方で制作してradikoを通して全国発信するという逆輸入型ですよね。この番組自体は東京で録っています。

 従来だとキー局の番組しか全国に届けられなかったものが、『地方から全国へ』の形が可能になりました。同じ土俵に乗ることになりますし、今後このスタイルは促進させていきたいと考えています。

 全国に向けての番組作りを意識すると同時に、ますますローカルの良さを色濃く出せたらと思います。

【おすすめ番組】
ティーサージパラダイス(月曜~金曜、午後12時~1時50分)

 

暁でーびる(月曜~土曜、午前5時~6時55分)

 

yaikoの素(火曜、午後7時~7時30分)

 

※タイムフリー機能では過去1週間の番組を聴くことが可能。一度再生した番組は、再生時点から24時間以内に3時間の長さまで再生可能