扱う量が多く実績もある県内大手の産業廃棄物処理業者「倉敷環境」(沖縄市池原)が、ごみを不法投棄した疑いで産廃処理業などの許可を取り消され、21日から業務を停止した。

 廃棄物処理法に基づき県が最も重い処分を科したことで、沖縄市も一般廃棄物処理業の許可を取り消すことになりそうだ。

 あまりにも長く問題を引きずってきたのはなぜか。

 「倉敷環境」の廃棄物がたまり始めてきたのは1999年ごろから。処理能力を上回る廃棄物を受け入れ、社の敷地に違法に積み上げてきた結果、「ごみ山」は高さ約30メートルに達するまでになった。

 業者のその場しのぎの対応と法令順守意識の低さが、異様な「ごみ山」を築いてしまったのである。

 だが、業者の責任を問うだけでは不十分だ。

 県が何回も改善命令や事業停止命令を出し続けたのは事実であるが、事態が悪化する前にもっと早く有効な手を打つことはできなかったのか。

 取り消しによって産廃の行き場がなくなるのを懸念し、県が二の足を踏んだのは否定できない。

 県が懸念したように、今度の処分によって問題が片付いたわけではない。

 毎日のように発生する大量の産業廃棄物を今後、どこで処理するのか。受け入れ先は見つかるのか。あの異様な「ごみ山」をどのように撤去していくのか。

 県は、関係者の不安に適切に対応し、早急に解決の方向性を示さなければならない。

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 最も厄介なのは「ごみ山」の撤去だ。

 県は21日、沖縄市知花、登川、池原の「ごみ山」周辺3自治会や農業関係団体に対し、行政処分に至る経過と今後の方針を説明した。

 許可取り消しを受け年明けの1、2月にも住民説明会を開くという。

 「ごみ山」を築いた業者が処理責任を負うのは当然であるが、業務が停止されたことで負担を渋ることも予想される。県が代執行するにしても、撤去に要する費用も時間も膨大なものになる。

 処分を受けた「倉敷環境」が2015年度に処理した廃棄物は約2万5千トンで、県全体の約1割だという。

 「業者が分別を徹底して出せば、大きな影響はない」と県環境部は見ている。

 廃棄物処理を県外の業者に頼るようになれば、コストに跳ね返り、経営を圧迫する。

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 「倉敷環境」は、不法投棄で許可取り消しとなった「南商会」から業務を引き継ぎ、再び許可取り消しになることを想定して8月に、同族関連会社の「倉敷」を設立した。

 「倉敷環境」から焼却炉などを借り受け、新会社で業務を続ける計画だったという。

県は「倉敷」から提出されていた焼却炉などの借り受け申請についても不許可とした。

 業者に対する住民の根深い不信感、倒産・失職を懸念する「倉敷環境」の社員、先行きを不安視する利用者。なぜ、こうなってしまったのかを検証し、産廃処理の望ましい仕組みを築く機会としたい。