辺野古新基地の完成を見越した米海兵隊の基地再編計画の全貌が次第に明らかになりつつある。

 海兵隊が主力と位置付ける最新鋭ステルス戦闘機F35Bを、最大で26機嘉手納基地を拠点に展開する計画であることが分かった。複数の海兵隊筋が本紙取材に明らかにしたもので、米本土の部隊を6カ月単位で派遣する。早ければ来年から始めるという。

 米国の非政府組織(NGO)「生物多様性センター」が情報公開請求で入手した海兵隊の内部文書「自然資源・文化資源統合管理計画」にも同様の記述がある。

 文書は2014年9月作成で、F35Bが嘉手納を拠点に展開するとした上で、「沖縄周辺の既存の軍の空域を飛行し、伊江島補助飛行場でも訓練する。普天間飛行場でも運用し、在沖海兵隊施設も使用する」と明記している。

 文書には新基地に隣接する辺野古弾薬庫の再開発を海兵隊が計画していることも記述している。新基地には弾薬搭載エリアが整備される予定で、弾薬庫と新基地の一体運用を目的としたものだ。

 F35Bを受け入れるための施設整備も急ピッチで進んでいる。嘉手納では格納庫と駐機場、伊江島補助飛行場では強襲揚陸艦の甲板に似せた着陸帯(LHDデッキ)が整備中だ。海兵隊はキャンプ・シュワブとハンセンにまたがる中部訓練場の訓練空域の拡大も求めている。

 海兵隊はF35Bについて「常駐」との位置付けはしていないようだが、在沖米海兵隊のように6カ月単位での派遣が続けば、事実上の「常駐」となりかねない。負担軽減とは名ばかりで、機能強化の動きが目立っている。

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 F35は空軍仕様のA、海兵隊のB、海軍のCの三つのタイプがある。

 海兵隊仕様のF35Bは垂直離着陸が可能で、レーダーに探知されにくいステルス性能や高性能レーダーを装備。嘉手納基地には現在、空軍仕様のF35A12機が米ユタ州の空軍基地から6カ月間の予定で、要員約300人とともに暫定配備されている。

 訓練が始まるや、嘉手納周辺で100デシベルを超える爆音が測定され、学校の授業が中断されるなど深刻な被害を引き起こしている。

 F35Bは嘉手納を拠点に、普天間飛行場や北部訓練場の訓練空域を含む沖縄周辺の空域、伊江島補助飛行場などで訓練することが想定され、住民生活や自然環境への悪影響が懸念される。

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 岩国基地(山口県)では16機のF35Bの配備が今月中旬に完了した。

 これとは別に新たに26機のF35Bが嘉手納を拠点とすることになれば県民の負担が増加するのは間違いない。

 嘉手納では暫定配備されているF35Aの爆音禍に対して苦情や怒りの声が相次ぎ、住民の日常生活を破壊しているとして嘉手納町議会などが抗議決議を全会一致で可決している。

 詳細な計画は明らかにされていない。県は日米両政府に対し、事実関係を早急にただしてもらいたい。