琉球大学は28日、琉球列島で新種のクラゲを発見し、「コモチカギノテクラゲモドキ」(学名・Scolionema sanshin)と命名したと発表した。新種のクラゲはコモチカギノテクラゲ属の仲間で、この属としては118年ぶりの新種となる。

118年ぶりに発見された新種の淡水クラゲ「コモチカギノテクラゲモドキ」(戸篠祥研究員提供)

触手がかぎ状になっているのが特徴だという(戸篠祥研究員提供)

118年ぶりに発見された新種の淡水クラゲ「コモチカギノテクラゲモドキ」(戸篠祥研究員提供) 触手がかぎ状になっているのが特徴だという(戸篠祥研究員提供)

 命名した同大熱帯生物圏研究センター瀬底研究施設のポスドク研究員、戸篠祥さんは「触手が三線を弾く指の形にも見えるので、沖縄らしく学名に『サンシン』を入れた」と喜びを語った。

 今回発見された新種は傘の直径が約5ミリの小型種。傘は透明で、口や触手がオレンジ色や蛍光緑色をしている。夜行性で砂浜や藻場など岸近くで見られる。

 戸篠さんは1999年から2003年にかけ、宜野湾マリーナ、阿嘉島、石垣フサキビーチで採集された標本から新種の可能性があると推測。14~17年に改めて約50個体を名護市屋我地漁港から採集し、DNA分析やクラゲになる前のポリプの状態などを観察して新種と確認した。

 仲間であるコモチカギノテクラゲは九州から東北までほぼ日本全域に生息し、触手の先端がかぎのようになっているが、新種は触手の数や生殖巣の形などの違いがあるという。

 研究成果は7日に学術雑誌「Zootaxa」に掲載された。戸篠さんは「出現場所や時期、生息域、生態などに関して研究を深めていきたい」と意欲を示した。