★次第に暗くなってきた

 ゆったりとした沖縄らしいBGMに合わせて場内が暗くなってきた。スクリーンでは夕暮れの空の下、サトウキビの穂が風に揺れている。

 郷愁を誘う風景は次第に夜へと変わり、目の前には満天の星が広がっていた。オリオン座が見える。沖縄の秋の夜空だ。

 ひときわ明るい輝きを放つシリウス、沖縄で群星と呼ばれ親しまれている「すばる」、上半身はヤギで下半身は魚のやぎ座。もう一人のプラネタリウム操作技師の福里美奈子さんが星にまつわる神話や民話を、絵本を読むように、優しい声で聞かせてくれる。

天井のスクリーンに満天の星空を映しだす投影機

 時計を見ると開始から20分。周囲から静かな寝息が聞こえるようになった。普段、明るい市街地ではなかなかお目にかかれない星たちの輝き。いつまでも見ていたい気分だったが、福里さんの癒やしボイスに誘われるかのように、まぶたがだんだん重くなってきた。

★夢から覚めたような気分

  気付いたら「朝」になっていた。50分間の星の旅は「おはようございます」のアナウンスで現実に戻った。半時間ばかり眠っていたようだ。場内が明るくなり、周囲のお客さんも夢から覚めたような顔をしている。

 日頃、パソコンやスマホで酷使している目の疲れが和らいだような気がした。清々しい気分だ。

前身の久茂地公民館時代の備品も展示されていた

 終了後、福里さんに話を聞いた。「もともとプラネタリウムで眠くなるという話はよく聞くんです。それなら、いっそのこと心置きなく寝てほしいと思って」と話す。

 もちろん星空を見て解説を聞いてほしいという思いもあるが、「まずはプラネタリウムという空間を楽しんでほしい」。それが今回の狙いという。

 今回の解説では科学的な話は控えたそうだ。眠りを邪魔しないように語り掛けるのは難しかったというが、その表情からは手応えが伝わってくる。

★来年はマイ枕で行こう

 星本来の美しさを感じてもらい、夢の世界に誘う今回の試み。

 プラネタリウムの楽しさを多くの人たちに知ってもらうために、ぜひ来年も開催してほしい。その時は「マイ枕」やぬいぐるみも忘れずに。枕をギュッと抱きしめながら星空を見れば、よりリラックスできるだろう。

 またプラネタリウム内は気温が低いので、寒がりの人はひざかけやブランケットも用意したほうがいいかも。

プラネタリウムという空間を楽しむイベントだ

 同プラネタリウムでは毎週金曜日の午後6時30分から「大人の為のプラネタリウム」を開催している。仕事帰りに贅沢(ぜいたく)な時間を過ごし、1週間の疲れを癒やしてはいかがだろうか。

 また毎月1回、無料投影会もあるので、興味がある人は那覇市牧志駅前ほしぞら公民館のHPをチェックしてみては?

勤労感謝の日を中心に全国一斉に行われた「熟睡プラ寝たリウム」

【インフォ】

施設:那覇市牧志駅前ほしぞら公民館
住所:那覇市安里2-1-1 さいおんスクエア3階
電話:098-917-3443
HP:http://www.city.naha.okinawa.jp/kakuka/kouminkan/hosizora/