大弦小弦

[大弦小弦]五輪のメダルは、国ごとに数えるものではないそうだ…

2017年12月11日 07:22

 五輪のメダルは、国ごとに数えるものではないそうだ。ナチスドイツの国威発揚に利用された反省がある。五輪憲章は「選手間の競争であり、国家間の競争ではない」と宣言する

▼だから、本紙を含む各メディアが報じる国別ランキングは、実は五輪の精神に反する。日本が「東京五輪で金メダル数3位」に向け、国を挙げて選手強化することも

▼昨年、リオデジャネイロ五輪の壮行会で東京大会組織委員会の森喜朗会長が「国歌を歌えないような選手は日本の代表ではない」と訓示した。まさにそうした圧力をなくすため、表彰式では「選手団の旗」「歌」を使うと定めている

▼各国選手団が国旗や国歌を選ぶので、結果的に使用が定着した。国際オリンピック委員会(IOC)のブランデージ元会長は1952年から20年間の在任中、対立の種だとして一掃を訴え続けた

▼来年2月の平昌冬季五輪では、ロシアの国旗と国歌だけが姿を消す見通しになった。IOCが国ぐるみのドーピングを認定し選手団を除外した。違反のない選手は「ロシアからの五輪選手」として参加する

▼制裁の一環だが、図らずも五輪の出発点を表している。何も背負わされない「世界各地からの五輪選手」が集い、競い、互いを知る。近代五輪の父クーベルタンは、国家の対立を超えるスポーツの力を信じた。(阿部岳)

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