「ベトナム戦争中は、米軍は住民の安全なんてお構いなしだった」。B52墜落など当時、嘉手納基地を取材した先輩記者の話が、昔話に聞こえない

▼普天間飛行場のCH53大型ヘリの窓が小学校のグラウンドに落ち、児童が痛みを訴えた。保育園へ部品が落下したとみられる事故からわずか6日後。1年前のオスプレイ墜落、そして飲酒死亡事故…。日常化する異常さが恐ろしい

▼自衛隊との共同演習を含めて訓練は拡大・増加傾向にあるという。安全対策が後回しにされてはいないか。同型機の沖国大ヘリ墜落事故では、イラクへの配備を急ぐ睡眠不足の整備兵が部品をつけ忘れたことが原因だった。戦時さながらの過酷な訓練が行われているのだろうか

▼在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官は部下のセクハラ・飲酒運転への調査と上層部への報告を怠り、戒告の行政処分を受けた。不都合なことを調査するリーダーシップに欠けると判断されたようだ

▼米軍はこれまでも安全性を強調してきたが、原因究明や整備状況を含めた検証可能な再発防止策を示さない限り、とても納得できない

▼沖縄は植民地でもなければ、復帰前のように米軍施政権下でもない。日米同盟の強化をいう前に日本政府は住民の当たり前の生活を守るために、米軍事故を減らすよう主権を発揮してもらいたい。(知念清張)