沖縄空手

原動力は負けじ魂 「礼と節」胸に喜友名ら指導

2017年12月25日 12:25

【連載・空手と私】佐久本嗣男さん(70)

 劉衛流龍鳳会の会長を務め、これまで空手の世界王者・喜友名諒選手らを育て上げてきた佐久本嗣男さん(70)。自身も世界大会の形の競技で3連覇7冠のギネス記録を打ち立てた。いつも心の中にあるのは、かつて師事した仲井間憲孝氏の教えである「礼と節」。「空手が強いだけでなく、人から信頼され、誰からでも親しまれる人になれ」。教え子を指導する姿は厳しくも、まなざしはどこか優しい。(政経部・比嘉桃乃)

形を披露する佐久本嗣男さん=那覇市・とまり会館(田嶋正雄撮影)

「伝統空手の継承と競技空手の推進の両方が重要」と語る佐久本嗣男さん

形を披露する佐久本嗣男さん=那覇市・とまり会館(田嶋正雄撮影) 「伝統空手の継承と競技空手の推進の両方が重要」と語る佐久本嗣男さん

 幼少期から負けん気の強かった佐久本さんの性格は母親ゆずり。友達とけんかして泣いて帰ってくると、「男はめそめそするな、やり返してこい!」と背中を押す肝っ玉母ちゃんだった。かけっこでも何でも「絶対一番にならないと気が済まなかった」

 石川高校に進学後、陸上部に所属。高校2年生の時、東京五輪の聖火ランナーとして地元・恩納村を走った。沿道の応援を受けて走るのは「まるでオリンピックに出ているような最高な気分だった」と懐かしむ。

 日本体育大に進学し、沖縄の伝統空手を学びたいと思っていた2年生の頃、山手線の車窓から沖縄空手の道場が目に留まり即入門。強くなりたい一心で毎日空手にのめり込んだ。

 沖縄に戻り、体育教師として名護高校に赴任。「屋我地で聞き慣れない流派の空手をしている人がいる」と知り、仲井間憲孝氏に弟子入り志願した。当時は道場もなく、青空道場でマンツーマンレッスン。毎日夜遅くまで稽古し、夕飯を食べながら空手談議に花を咲かせた。

 人生の転機は、那覇高校で空手部の顧問をしていた34歳の時。部活に熱が入らない生徒に業を煮やし、自らが模範に−と宮崎県で開かれた九州大会に初出場し優勝した。だが、県内大会では連敗が続いた。そこから負けず嫌いの性格に火がつき、世界大会連覇の原動力となった。

 2020年東京五輪は空手が正式種目に選ばれた。東京五輪で「最高のメダル」が期待される選手が喜友名諒、金城新、上村拓也だ。「空手に対するひたむきさや純粋さは天下一品」とたたえ、教え子への期待が膨らむ。

 沖縄の空手の今後については「伝統空手の継承と競技空手の推進が大事だ」と話す。将来を担う子どもたちのために、沖縄空手が一つになって方向性をしっかりと示し、育成に取り組む必要があると指摘した。

【全沖縄少年少女空手2018】輝くあなたが写っているかも!

 

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