広島学院高校の「命どぅ宝学ゼミ」の2年生14人が23~26日、チビチリガマや前田高地、荒崎海岸など沖縄の戦跡を徒歩で巡った。「オキナワを歩くJr.」と題した取り組みで、米軍が本島に上陸した読谷村を起点に南下し、ひめゆり学徒隊などが亡くなった糸満市の荒崎海岸までのコース。滞在中は当時の状況をできるだけ追体験するため、食事はスポーツドリンクや栄養補助食品のみ。スマートフォンは使用せず、渡された地図を頼りに4日かけて約80キロを歩いた。

前田高地平和之碑の前で黙とうする広島学院高校の生徒=25日、浦添市前田

 ゼミを担当する伊藤潤教諭が、広島経済大学の岡本貞雄教授が毎年主催する「オキナワを歩く」から着想を得て、昨年から始めた。生徒らは自主的にゼミに参加し週1回、沖縄戦などについて学んできた。濱田恭輔さん(17)は「修学旅行で回っただけでは不十分。戦争で亡くなった人たちの気持ちを少しでも肌で感じたかった」と参加の理由を語る。

 今年9月には10代の少年がチビチリガマを荒らした事件が発生。事前学習でチビチリガマを担当した河口龍太郎さん(17)は実際にガマに入ってみて「悪ノリでやったとしても考えられない」と、同世代の行為に心を痛めた。

 伊藤教諭は「生徒には体験を通して命の重みに差はないことを知ってもらいたい。戦争体験者が減る中、一人でも多く、戦争を体験した人のことを覚えていてほしい」と期待を寄せた。

 生徒たちは27日まで沖縄に滞在する。