大弦小弦

[大弦小弦]ハブに出くわしながらも山中に分け入り…

2018年1月1日 07:11

 ハブに出くわしながらも山中に分け入り、人に笑われても目撃者を訪ね歩いた。元立法院議員の故山城善光さんは故郷の大宜味村喜如嘉で、伝説の存在ブナガヤ(キジムナー)の背中を追い続けた

▼残した著書はその名も「ブナガヤ実在証言集」。書き出しは「ブナガヤはまだ生き残っている!」。自身はついに会えなかったようだが、これでもかと多数の目撃談を集めた。全身が赤く、髪の毛を振り乱し、背は60センチ前後。パタパタと足音を立てる

▼昔から地元で知られていたヤンバルクイナの「発見」が大ニュースになった。なぜ学者は同様に身近なブナガヤを研究しないのか、と嘆く

▼ウナギを捕りに行った川岸でブナガヤ2人が相撲を取っていた。「ごめんなさい」と通ったらこちらを見ていた、という話。草刈り中に足をくじいてしまい、「けがはありませんか」と話し掛けられた、という話もある

▼収録の目撃談は残念ながら1950年で絶えている。私自身も「キジムナーツアー」に参加して大宜味の山の中を歩き回ったことがあるが、会うことはできなかった

▼言い伝えによると、ブナガヤが愛するのは平和と自然。友達になるには「邪心や策心や偽心や威心」を捨てること。ブナガヤに会えるような沖縄に、会えるような人間に。少しでも近づける1年になりますように。(阿部岳)

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