新春闘牛の第3弾、新春南部大闘牛大会(主催・南部闘牛組合、後援・沖縄タイムス社)が3日、うるま市の石川多目的ドームで開催され、大勢の闘牛ファンに交じって観光客も初めて見る沖縄闘牛の醍醐味(だいごみ)を堪能していた。

辺土名牛(志)の猛攻に粘り腰で耐える不死鳥=3日、うるま市石川多目的ドーム

辺土名牛(志)の猛攻に粘り腰で耐える不死鳥=3日、うるま市石川多目的ドーム

 注目のシーの大一番は共に復活を懸けた不死鳥と辺土名牛(志)が激突。先場所の敗戦のダメージが懸念された両牛だったが、闘志満々、リング中央で激しくぶつかると、先手を取った牛(志)が、間髪入れずに不死鳥をリングサイドに押し込むと厳しい腹取りがさく裂。誰もが勝負ありかと思った瞬間、くるりと回り込んだ不死鳥が逆に牛(志)めがけて押し込みをかけると、スタンドからは大きな歓声と拍手の嵐が湧き起こった。

 リング中央に戻った両牛の激しい取り合いの中、再び牛(志)が怒涛(どとう)の押し込みでリングサイドに詰めるも、素早く窮地を脱した不死鳥が体勢を入れ替えて応戦すると割れんばかりの大歓声の嵐。不死鳥は牛(志)の波状攻撃を巧みな応戦でことごとく切り返すと、戦況は不死鳥ペースの展開となった。なおも勝機を探り攻勢をかける牛(志)だったが、不死鳥の巧みな応戦と圧力の前に攻め疲れた牛(志)が、パッと戦列を飛んで敗走。14分5秒の激闘は不死鳥が、リングネーム通りに見事な復活勝利を果たし、全島一チャレンジャーへ再び大きく前進した。

 軽量級特番戦では友夢ちゃん号としらみず王パンダが対決。タッチュー角で突き割る友夢ちゃん号、トガイー角で掛け押すしらみず王パンダの両牛は全力を尽くしての押し合いの攻防を展開。一進一退の戦況の中、リング狭しと動き回る両牛は相手に隙あらばの攻勢で長期戦に突入、20分、30分の戦況の中でも闘志が緩まない両牛にスタンドも固唾(かたず)をのんでの観戦となった。両牛の闘牛士が激しく入れ替わる中、40分の戦況にスタンドからは大きな拍手の嵐。疲労困ぱいの両牛が少し間をあけた瞬間、友夢ちゃん号がパッと戦列を飛んで敗走すると地響きのような大歓声が湧き起こり、41分45秒の大激戦、勝利の女神はしらみず王パンダにほほ笑んだ。

 封切り戦では闘牛女子久高幸枝さんの愛牛隼ハートと三代目武捷龍の若武者対決。両牛はリング中央で激突すると隼ハートが果敢な攻め込みを見せ、武捷龍をリングサイドに押し込み先手を取ったが、武捷龍も掛け返して応戦。掛け押す隼ハート、掛け返して押し込む武捷龍の戦況は一進一退となり、目まぐるしく動き回る両牛にスタンドも大揺れ。序盤押され気味だった武捷龍が体力差を生かしてドッと押し込むと、疲れきった隼ハートが大きく敗走し、15分51秒での決着となった。

 リングサイドでは大阪から沖縄観光に訪れた山田毅さん(83)、和子さん(83)の家族11人が初めての闘牛観戦で大きな声援を送っていた。山田琳乃さん(16)は「迫力があって感動した。かっこいい。また来たい」と話していた。(宮城邦治通信員)