沖縄タイムス+プラス ニュース

「オール沖縄」と自公体制 枠組みに強み生かす【決戦・名護市長選 2】

2018年1月27日 08:11

◆「オール沖縄」全力支援-稲嶺陣営

 「公務が空けば全部入る。その態勢を整えるように」。翁長雄志知事は、名護市長選で支援する稲嶺進氏の陣営に伝えている。翁長知事は昨年11月以降、4回名護入りしている。今月27日も遊説する。陣営関係者は「自ら街宣カーで回るなど精力的だ」と、稲嶺氏勝利への並々ならぬ決意を感じ取っている。

【右】市内を遊説し、支持を訴える稲嶺進氏と翁長雄志知事=8日、名護市大北 【左】総決起大会で公明党県本の金城勉代表と手を取り合う渡具知武豊氏=22日、名護市民会館

 「非常に厳しい戦いになる。辺野古新基地反対の市長がいなくなれば『オール沖縄』には大きな痛手だ」。昨年12月17日、沖縄市。「新しい風・にぬふぁぶし」の会合に参加した翁長知事は、言葉同様、厳しい表情で訴えた。「にぬふぁぶし」は翁長知事を支える保守・中道の市町村議でつくる政策集団。議員らは1月から市内での遊説や、保守系の選挙運動の常とう手段である企業訪問も徹底している。知事選も見据え、稲嶺氏3選へ全力を挙げる。

 米軍普天間飛行場の辺野古移設を巡り日米が現行のV字形滑走路案で合意した2006年以降の市長選で、反対候補を現職知事が支援するのは初めて。陣営関係者は「北部地域の住民にとって重要な基幹病院の責任者は知事だ」とし、県政とのパイプの重要性を強調する。一方、別の関係者は、「一部地域では辺野古の工事が進められる現状へのあきらめ感もある。最大の争点は辺野古だが、いかに経済政策なども浸透できるかだ」と課題を挙げた。

◆自公体制 相乗効果狙う-渡具知陣営

 渡具知武豊氏も4年前の保守陣営と異なる枠組みで市政奪還を狙う。

 「稲嶺氏でも渡具知氏でも基地問題は変わらないと思う。だが、市民の生活を変えられる人を支援したい」

 1月10日、恩納村谷茶。公明の支持母体、創価学会が米軍の核ミサイル「メースB」基地跡地に構える研修道場で開かれた代表幹部会。学会トップの原田稔会長も出席する中で、公明県本の金城勉代表は渡具知氏を推薦した名護市長選での支援を訴えた。

 前回敗れた自民推薦候補は辺野古「推進」のため、反対の公明県本は自主投票。渡具知氏は辺野古は裁判を見守るとしつつ「海兵隊の県外国外移設」を掲げ、公明からの推薦にこぎ着けた。

 公明は県内市長選で初めて単独で事務所を設置し、党本部選挙部の職員が常駐。全県・県外の支持者が地域回りの応援に入るなど総力戦を展開する。自民も菅義偉官房長官や二階俊博幹事長ら重鎮が来県し、経済関係者に支援を求めるなど、自公体制の相乗効果を狙う。陣営関係者は「候補者決定も早く準備期間が長い。自公だけでなく維新の推薦もあり態勢は万全だ」と自信をのぞかせる。

 一方で、別の関係者は「辺野古をはっきりさせないことに、容認する保守の一部が不満を持ち、取れる票をとりこぼす可能性もある」と、辺野古を争点としない“副作用”を懸念した。(名護市長選取材班)

<決戦・名護市長選 3【再編交付金】に続く>

あわせて読みたい

関連リンク

沖縄タイムス+プラス ニュースのバックナンバー

沖縄関連、今話題です(外部サイト)

JavaScriptをOnにしてください

アクセスランキング

ニュース 解説・コラム

注目トピックス

沖縄タイムスのお得な情報をゲット!

友だち追加
LINE@

沖縄タイムスのおすすめ記事をお届け!

友だち追加
LINE NEWS