ほうじ茶と共に大学いもを食べながら、ヤヨイは机の引き出しから、小さな手鏡を出した。その手鏡は小学生のときに、父が出張先のお土産として買ってきてくれたもので、木製で裏に桜の花が彫ってある。持ち手についている朱色の絹糸の房も、先がほつれてきているけれど、そのまま使っていた。