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名護市長選:辺野古反対の現職敗れる 渡具知氏が初当選、稲嶺氏に3458票差

2018年2月5日 01:01

 【名護市長選取材班】任期満了に伴う名護市長選挙は4日、投開票され、辺野古新基地建設を推進する政府与党が推す無所属新人の渡具知武豊氏(56)=自民、公明、維新推薦=が2万389票を獲得し、建設に反対する無所属現職の稲嶺進氏(72)=社民、共産、社大、自由、民進推薦、立民支持=に3458票差をつけ初当選した。経済振興や生活向上の訴えが浸透した。渡具知氏は新基地建設の是非を明言していないが、市長権限での建設阻止を掲げた稲嶺氏の落選で、建設は進展する見通しとなった。

当選確実となり、支持者とバンザイ三唱する渡具知武豊氏(中央)=4日午後10時38分、名護市大南の選挙事務所(下地広也撮影)

当選確実となり、支持者とバンザイ三唱する渡具知武豊氏(中央)=4日午後10時38分、名護市大南の選挙事務所(下地広也撮影)

 1996年に米軍普天間飛行場の名護市沖への移設案が浮上。政府が2014年7月に新基地建設に着手してから初の選挙で、現職の稲嶺氏が、新基地建設問題を訴えたのに対し、渡具知氏は経済振興を前面に出して選挙戦を戦った。

 辺野古推進の政府与党と、反対を掲げる翁長雄志知事ら「オール沖縄」勢力との事実上の代理戦となった。稲嶺氏の落選によって、辺野古阻止を県政の最大の柱に掲げる翁長知事の求心力の低下は避けられず、11月にも予定される知事選への影響は必至だ。

 渡具知氏は辺野古問題について、「県と国の裁判の行方を注視する」として是非を明言せず、工事が進む現状を踏まえ「現市政は一つの問題にこだわりすぎている」と批判。2期8年の現市政が「経済の停滞を招いた」として支持を広げた。政府与党の幹部が何度も名護入りしてテコ入れを図ったほか、前回は自主投票だった公明と維新の推薦も追い風となった。

 稲嶺氏は「オール沖縄」を構成する政党や企業などの全面的な支援を受けたが、辺野古沖の護岸工事が進む現状や経済停滞などといった渡具知氏の市政批判を覆せなかった。

 当日有権者数は4万8781人。投票率は前回から0・21ポイント上回る76・92%だった。

渡具知氏、辺野古の裁判「行方を注視」

 渡具知武豊氏は当確が報じられた後、支持者に対し「これまで本当にみなさんに支えていただいた。これからが大変だと思う」と感謝した。また渡具知氏は「名護を変えてくれ、もっともっと明るい街、発展させてくれとの強い思いがあった。子育て世代に対する支援など全般的に支持されたと思う」と述べた。

 辺野古新基地建設については「何度も申し上げた通り、県と国が係争中なのでその裁判の行方を注視する。行政の長は法律に従う以上のことはできない」とした。県が勝った場合の対応については「仮定の話なので話すときりがない。その時点で判断する」と述べた。支援を受けた政府与党に対しては「誠実に名護の現状を話し、必要な予算はお願いする」とした。

 知事選への影響には「いろんな考えがある。何らかの影響を与えると思う」とコメントした。

 渡具知武豊氏(とぐち・たけとよ) 1961年8月12日生まれ。名護市許田出身。第一経済大(現・日本経済大)卒。保険代理店経営を経て98年に名護市議に初当選。連続5期。自民系会派「礎之会」会長を務めた。座右の銘は「為せば成る」。妻と1男2女。

沖縄県知事 翁長雄志の「言葉」

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