「正義の戦争よりも不正義の平和の方がいい」。井伏鱒二著「黒い雨」で、原爆投下直後の広島市に入った主人公の胸を去来した思いだ。満州事変から太平洋戦争までを、哲学者鶴見俊輔さんは15年戦争と呼んだ。日本は大国意識に動かされて無謀な戦争へ突き進み、アジアを侵略し、自らも原爆投下の惨禍に見舞われる。