米軍キャンプ瑞慶覧内の文化財「北谷城」について、北谷町教育委員会と在沖海兵隊、沖縄防衛局が、町教委による返還前の立ち入り調査に合意したことが20日、分かった。日米両政府が2015年に環境補足協定を結んでから米軍が許可せず、中断している町の文化財調査の実現に向け進展した格好。一方、3者による協定の有効期限は3月末と短く、立ち入り日も未定。町教委は「前進だ」と歓迎しつつ、文化財調査に10カ月はかかるとして期間延長を求めている。

立ち入り調査に合意した北谷城

 町は、北谷城の国史跡指定や返還後の保存活用を目指している。

 3者の協定は15日付。立ち入り対象は、城の西側(約1500平方メートル)と東側(約4千平方メートル)の2カ所で、文化財調査の前に生物調査が必要。保護種の有無を確認し、保全措置に問題ないと海兵隊が判断すれば、文化財調査ができる見通し。掘削は伴わない。

 町教委文化係によると、文化財調査の目的は城の範囲の確定だ。西側の四の郭の石垣の範囲や、手つかずとなっている東側の状況を踏査し確かめたいという。「測量も含め10カ月は必要。ぜひ延長してほしい」と話した。防衛局は「4月以降もできるように対応したい」とコメントし、米軍と調整を続ける考えを示した。

 北谷城を含む施設技術部地区内の返還は、既存施設のキャンプ・ハンセン移設を条件に「19年度またはその後」とされ、期日は決まっていない。環境補足協定が日本側の立ち入りを認めるのは返還約7カ月前(150労働日)で、補足協定前に実施が決まっていた2015年12月以降は調査ができなくなっている。(中部報道部・下地由実子)