沖縄空手

命を懸けた場面、鍛錬した体と心で打破 消防署長は燃える空手家

2018年3月13日 19:30

【空手と私】照屋雅浩さん(54) 那覇市消防局中央消防署長

 那覇市消防局中央消防署長の照屋雅浩さん(54)は、沖縄小林流空手道協会守武館照屋道場代表の顔も併せ持つ。消防署では隊員らの訓練に厳しい目を向け、道場では子どもたちに基本動作を指南する。体と心を鍛え上げ、緊張する場面でも冷静に無駄なく動く。消防隊員と空手家の共通点は多いと感じている。(政経部・福元大輔)

型を演武する照屋雅浩さん

門下生に型を指導する照屋雅浩さん=那覇市・開南小(渡辺奈々撮影)

消防業務や東日本大震災などについて語る照屋雅浩さん=那覇市内

型を演武する照屋雅浩さん 門下生に型を指導する照屋雅浩さん=那覇市・開南小(渡辺奈々撮影) 消防業務や東日本大震災などについて語る照屋雅浩さん=那覇市内

 那覇高校を卒業するまで野球一筋だった。一方で空手は身近にあった。

 那覇市松尾に生まれ、自宅から徒歩10分の範囲に空手道場が4カ所。「沖縄の空手が町の道場に支えられていた」と振り返る。道場をのぞき見て興味を深め、「那覇大綱挽(ひき)」のガーエー演武に魅了された。

 18歳で、父親の同僚だった守武館上間道場の上間康弘館長に師事した。進学を目指しながら稽古に励むつもりが、「どっぷりと、はまってしまった」。空手は生活の一部となった。畳一枚の広さがあれば稽古できる。「逆に稽古しなければ、歯を磨かないくらい気持ちが悪かった」

 空手のない環境を想定できず、進学ではなく、那覇市消防職員の試験を受け、合格。救助隊員として事故や災害の現場を踏んだ。東日本大震災では、県消防隊長として岩手県に入り、行方不明者を捜索した。

 「緊張し、焦る場面、判断を誤ると命を落とす場面もあった。冷静な動きは消防の訓練で培われた部分が大きい。でも、空手をやっていたおかげで乗り切れると感じることもあった」

 長女(29)、次女(26)、長男(21)が小学生の頃、旧久茂地公民館で空手道サークルを始めた。輪は広がり、現在は開南小と牧志駅前ほしぞら公民館で約50人を指導する。

 小林流はスピードと切れ、一撃に秘めた爆発力が特徴という。子どもたちには空手の歴史も教え、伝承することが今を生きる自分たちの責任と考える。

 流派、会派の垣根を越えた「手を語る会」のメンバーとしても活動。沖縄空手の発信も意識している。日本トランスオーシャン航空の「空手ジェット」に書き込まれた「空手発祥の地 沖縄」の文字は照屋さんが記した。

 好きな言葉は「ちゃーどぅーあちらちょーけー(いつも自分を温めておけ)」。これからも燃えたぎるような思いを持ち続けたいという。

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