マユが中3になった春、きょうだいは上の2人と下の2人で別々の児童養護施設に入った。虐待された時代と比べ、温かい食事と安心して眠れるベッドは「天国」だった。学校の制服も支給された。当初は自室に引きこもっていたが、職員や似た境遇の同級生たちに励まされ、徐々に登校できるようになった。