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翁長氏手術へ:知事選控え衝撃 野党、県政奪還へ注視 与党に安堵と懸念【深掘り】

2018年4月11日 06:47

9秒でまるわかり!

  • 翁長知事がすい臓の腫瘍を発表。早期復帰を明言も臆測は消えず
  • 自民は知事選の前倒しも見据え、候補者選考を加速させる考え
  • 戸惑う県庁「辺野古承認撤回を含めた県業務への影響は不透明」

 沖縄県の翁長雄志知事が10日、すい臓に腫瘍が見つかったと発表した。知事は手術した上で公務復帰すると強調し、任期を全うすると明言した。ただ、治療が難しいとされる臓器だけに臆測は消えない。11月想定の知事選を控え、県政野党は選挙の前倒しを見据え、政局を注視する態勢に入った。(政経部・大野亨恭、銘苅一哲、東京報道部・上地一姫)

精密検査の結果を説明する翁長雄志知事=10日午後5時、浦添総合病院

 「ほっとした。安心した」。10日夕、富川盛武副知事から「根治できる」と説明を受けた県政与党の幹部は安堵(あんど)の表情を見せた。

 知事の腫瘍が発見された情報は、10日の会見まで県庁内でも副知事など限られた幹部にしか共有されていなかった。このため、情報が錯綜(さくそう)し「知事辞任」などの臆測が飛び交った。

 知事自ら会見に臨んだことに与党関係者は「臆測を打ち消し、大丈夫だというメッセージを県民に送りたかったのではないか」と語り、任期内続投と、2期目の立候補に期待を寄せる。

 ■政局加速化

 ただ、今秋の知事選を見据え、野党自民党では悲願の「県政奪還」に向け動きが加速し始めている。

 「県内政局は動きだす。後れをとってはいけない」。自民幹部の一人は知事会見後、こう強調した。

 今回、腫瘍が見つかったのは治療や手術が難しいとされるすい臓だ。幹部は「仮にがんであれば激務には耐えられないのではないか」と疑念を口にする。

 別の野党関係者は「検査結果が出ていない以上、最悪を想定して動くのは鉄則だ。任期満了で知事選を迎えると構えている政治家がいるとすれば、危機感の欠如だ」と述べ、5月末を目標とする候補者選考作業の前倒しに意欲を見せる。

 自民党本部関係者は知事の不出馬を念頭に「翁長知事が出ないとなると、『オール沖縄』が分裂するのか、それとも翁長知事のためにと再結集するのか」と様子を見守る。

 ■県庁内に戸惑い

 知事の突然の発表に、県庁内にも衝撃が走った。知事は任期中の新基地建設の埋め立て承認撤回に関し「職員を信頼しその辺はしっかりやっていける」と前向きな考えを示した。だが職員の一人は「撤回を含めた県業務への影響は不透明だ」と戸惑いを隠さない。

 知事は再出馬など自身の進退については明言を避けた。ある幹部は「腫瘍が悪性でないとして、県民から次の4年は大丈夫かという懸念が出るだろう。任期は務めても2期目を任せるとなると話は違うはずだ」と、再選立候補に厳しい目を向ける。

 辺野古では夏にも土砂の埋め立て工事が始まる見通しで、知事は撤回時期の検討に入っている。知事を支える「オール沖縄会議」の玉城愛共同代表は10日、那覇市内での会見で「市民から選ばれた知事をどう支えるかが問われている」と語り、引き続き知事を支援する重要性を強調した。

沖縄県知事 翁長雄志の「言葉」

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