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欧州上地流空手道協会会長を務めるディディエ・ロルホ氏。「空手なしには自分の人生は考えられない」と語る

 【久高泰子通信員】欧州上地流空手道協会会長を務めるディディエ・ロルホ氏(59)=パリ西郊外ウイユ在住=は「空手は単に身体を鍛えるのみでなく、精神面でも人間性を鍛える深みがある。空手なしには自分の人生は考えられない」と話す。

 同協会は2011年3月、欧州にある上地流のグループをまとめて交流を盛んにし、沖縄から先生方を招聘(しょうへい)してセミナーを開催するなど、欧州における上地流の普及・発展を目的に設立された。

 ロルホ氏は段位6段。空手イベント活動に積極的に取り組み、指導者の島袋幸信氏(76)をはじめ関係者から絶大な信頼を集める。欧州上地流空手界の次世代を担う指導者として、協会設立時に会長に選出された。

 フランス西部のブレスト市に住んでいた33年前、空手のことをあまり知らないまま友人に誘われて別の流派の道場の門をくぐった。だが、仕事の関係で定期的な稽古ができず、2年後、現在の住所に移住し、島袋氏が指導するカリエール・シュール・セーヌ道場に入門した。

 本土系の空手が多い欧州空手界で、13年前から仏国空手道連盟の後援を受け上地流の全国大会を企画実行するなど、上地流の存在を認めさせた島袋氏へ、ロルホ氏は敬意を払う。

 ロルホ氏は現在、会長として指導する立場から「空手は取得し、伝達しながら指導者と弟子が共に進む絶え間ない交流である。自分が師から受け継いだことを今度は弟子たちに伝えたい」と意気込みを語る。

 空手発祥の地沖縄にも何度も訪れており「空手をやることでさまざまな出会いがあり、沖縄との素晴らしい出会いもあった。沖縄では上地流関係者と親交を深めた。住民は親切で温かい」と感想を述べた。