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翁長知事の容体めぐり波紋 不出馬予測も 沖縄政界それぞれの思惑

2018年4月24日 07:32

 翁長雄志沖縄県知事の膵臓(すいぞう)の腫瘍摘出手術が23日、公表された。腫瘍は悪性か良性なのか、公務復帰と名護市辺野古の埋め立て承認撤回への影響は、知事選への出馬は-。県政トップの健康問題は新基地建設問題、県内政局へ大きな波紋を広げ、県庁や沖縄防衛局、県内政界ではさまざまな思惑が交錯している。(政経部・銘苅一哲、大野亨恭)

沖縄県の翁長知事

翁長雄志知事の病状について説明する富川盛武(左)と謝花喜一郎両副知事=23日、県庁

沖縄県の翁長知事 翁長雄志知事の病状について説明する富川盛武(左)と謝花喜一郎両副知事=23日、県庁

◆撤回時期は

 「土砂投入前の撤回に間に合わないのでは」

 富川盛武、謝花喜一郎両副知事が23日の会見で翁長知事の手術を公表し、一般的に4~5週間の入院が必要との県の発表があった直後。防衛省関係者は開口一番に埋め立て承認撤回への影響を指摘した。

 沖縄防衛局の工事は早ければ7月にも埋め立て土砂の投入が見込まれる。県や関係者からは投入の前が撤回のタイミングの一つとして有力視されてきた。

 防衛局幹部は「知事の健康問題はあるが、適法の工事で何も後ろめたいことはない」と工事を予定通り進める考えを示した。

 一方で、知事周辺は「撤回時期にはなんら影響はない」と断言する。

 県は知事が事務処理を有効に指揮、監督ができない状況の場合、職務代理者を置くことができるが今回その判断には至っていない。

 県幹部によると知事は5日に入院して以降、決裁が必要な手続きは本人自らが行っている。富川副知事は会見で「撤回は知事が公務復帰後に判断する」との見方を示したが、幹部は「重大な手続きなので一般論なら復帰後もあり得るが、必要と判断すれば即時撤回は可能。入院イコール空白期間ではないし、撤回の時期が遅くなることもない」と強気の姿勢を示した。

◆良性か悪性か

 切除した腫瘍が悪性か良性かで、今後の政局は大きく変わる。検査結果や体調次第では既定路線だった知事の立候補が見送られる可能性があるためだ。

 「知事が出られなかったら、という話は口が裂けても今はできない」。県政与党幹部の一人は、小声でこう語る。仮に知事が立候補できなければ、候補者を早期に選出する必要がある。

 だが、幹部は「今は水面下でも別の候補を模索することは難しい。仮に出ないと知事から話があれば一気に動き出すが、みんながまとまれる候補が思い浮かばない」と言葉少なに語る。

 また、知事の治療が延びれば、夏の土砂投入前の撤回時に「不在」となる可能性もある。別の与党関係者は「知事なしでは乗り切れないのではないか」と不安を口にする。腫瘍が良性か悪性かの判定まで約2週間。幹部は「とてつもなく長く感じる」と語る。

 一方、県政奪還を目指す自民県連も知事の検査結果を気にかける。ある幹部は「良性であっても術後は知事の激務には耐えられない」と推測。「2期目は出ない、最悪任期途中の辞職も想定して準備しなければならない」と力を込める。

 また、沖縄市長選の結果に触れ「体調と気の持ちようは不可分。今回の選挙は、知事が出られる環境とは真逆の結果だ」と知事不出馬を予測した。

沖縄県知事 翁長雄志の「言葉」

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