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少年院で響く三線 社会復帰を後押し 48年ボランティアで指導

2018年4月30日 09:54

 沖縄少年院の元法務教官・瑞慶覧長仁さん(75)=浦添市=は、定年退職後15年間ボランティアで同院の三線講師を務めている。琉球古典音楽安冨祖流絃声会の師範として芸歴50年を誇り、古典音楽コンクールの審査員を務める実力者。院での指導は、法務教官時代を含め今年で通算48年になる。

沖縄少年院で長く三線を教える瑞慶覧長仁さん(右)と共に三線を構える渡辺玲子院長=25日、沖縄市

 瑞慶覧さんが、社会復帰への情操教育の一環としてボランティアの三線指導を始めたのは1970年。三線指導は、80年に本岡文三院長(当時)の呼び掛けで、県内から三線5丁の寄贈があったことを皮切りに広がり、97年には三線とエイサーが少年院の正式な教育課程となった。

 瑞慶覧さんは、三線の技術だけでなく、授業の始まりや終わりのあいさつ、師匠や先輩の話を聞く態度について、時に厳しく、時に優しく指導してきた。

 始めた当初は、何かにつけ反抗的な態度をとった少年たちも、根気強く指導するうち次第に心を開くようになり、三線に合わせて歌う声にも張りが出てきたという。4カ月後、少年たちは院の運動会でのエイサーの地謡を務めるまで上達した。

 出院した少年たちからは「今は青年会でエイサーの地謡を務めています」「集落の行事のとき地謡は君が頼りだよと言われとてもうれしいです」との声が寄せられている。瑞慶覧さんは「三線を通し、少年たちが地域社会の一員として受け入れられている。うれしい」と目を細めた。

 渡辺玲子現院長は「芸事は礼儀作法で始まり、規律、人の和、物を大切にする心を養う」と瑞慶覧さんの情熱的な指導に感謝する。その渡辺院長も三線に魅了された一人で、瑞慶覧さんの下で稽古に励む。「上達するには努力と苦痛も伴う。瑞慶覧さんの指導で『心に和』『忍耐力』が芽生えている」と少年たちの心の変化を喜んだ。

 瑞慶覧さんは「少年たちの社会復帰の後押しに、体力の続く限り役に立ちたい」とさらなる意欲を見せた。(翁長良勝通信員)

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