南部でタコライス? 豊見城市名嘉地にある「豊見城タコライス」は、そんな違和感を吹き飛ばす、本格的なタコライスが味わえる店だ。
「中部発信が多いタコライスを南部でも楽しめるように」と店主の照屋常次さん(39)が2年前にオープンした。沖縄県産を中心に、自分の舌で見つけたこだわりの食材を使って照屋さんが手作りする。
ミートにはやんばる産の豚肉を使い、14種類のスパイスで練る。照屋さんは「スパイス香辛料アドバイザー」の資格を持つ。
ソースは辛口と甘口の2種類。地元野菜をふんだんに使い、沖縄産のシークヮーサーで爽やかな酸味を出す。
コメへのこだわりは特に強い。100%コシヒカリ米を軟水のミネラルウオーターで硬めに炊き上げる。「タコライスはコメがベース。コメがまずいと全てが駄目になる。ちょっと高いがこれだけは譲れない。なにせ店名に『ライス』と入っているので」と笑う。
スタンダードな「タコライス」(620円)は細く切ったレタスがふわっと優しい食感をつくる。辛いソースと歯応えのあるミート、もちっとしたご飯が溶け合い、これぞタコライス。
一番人気の「ソーキタコライス」(650円)は、だしとスパイスで炊いた軟らかいソーキがタコライスの上に乗っている。女性に人気なのは「たっぷり野菜のラクレットタコライス」(750円)。チーズソムリエの資格も持つ照屋さんが、さまざまな製品を食べ比べて選んだ花畑牧場のチーズをぜいたくに使う。
もちろんライスなしのタコス(1ピース200円)もある。(南部報道部・高崎園子)
【お店データ】豊見城市名嘉地314。営業は午前11~午後9時(8時半ラストオーダー)。持ち帰りもできる。不定休。22席。店の前に駐車場4台。電話050(1066)6901。