マネジメントを目指すべき真の理由

 私がここまでマネジメントを目指すべきと提唱し続ける理由があります。それは、ポジションによって異なる視座があるのだということを知ってほしいからに他なりません。

  • 上司の言っていることがコロコロ変わる
  • 会社のマネジメントスタイルが変わって大変

 などなど、企業や組織に関わる方々にはよく直面する光景かと思います。そして、すべてに納得いっている、という方は少ないのではないでしょうか。これこそが視座の違いです。

写真を拡大 ポジションによって視座は異なる

 視座が異なるので、それぞれのポジションにおいて見えている景色は全く異なるのです。そして、上のポジションから下を見ることはあったとしても、下のポジションから上の視座で物事を見ることは、1度でもそのポジションを経験していない限り不可能だということなのです。

 頂きを見たものにしか本当の世の中の景色を見ること、はたまた、理解することはできません。だからこそ、1度だけでもいいからマネジメントを目指すべきなのです。

 会社をつぶしてしまったスタートアップの社長はよく批判されがちですが、1度でもマネジメントに挑戦した人材、経験は尊いのです。

 また、ひとたびマネジャーになったらプレイヤーには戻れないと考える人もいますが、プレイヤーからマネジメントを目指し、結果的にプレイヤーのほうが向いていたから戻る、ということも許容されるべきだと思います。もちろん、それなりの理由があってこそではありますが。

 今はまだプレイヤーの1人として仕事をしているビジネスパーソンの皆さんにお伝えしたいのは、チャンスがあるのであれば、1度はマネジメントのポジションにつこうということです。多少、身分不相応や背伸びの自覚があるくらいが実はちょうど良いのです。

ユリアンには自分の運命を動かしていけるだけの選択肢をたくさん持ってほしいんだ。

ヤン・ウェンリー

 誤解を恐れずに言えば、選択肢とはすなわち視野、視座の数に他なりません。多くの視点を手に入れましょう。

 

【著者プロフィール】阿部圭司(あべ けいじ)

アナグラム株式会社 代表取締役

大手アパレルメーカーを経て運用型広告の世界へ。現在は運用型広告の運用、改善だけではなく、さまざまなビジネスの最大化を目指す取り組みを支援。著書は「新版 リスティング広告 成功の法則」「いちばんやさしいリスティング広告の教本 人気講師が教える利益を生むネット広告の作り方」など。あったかふくしま観光交流大使を務める。